相続に必要な基本の手続きとは

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相続に必要な基本の手続きとは

いざ相続が開始されると気になるのが、どのような手続きをいつまでにしなければならないかということです。相続には相続税の申告や納付以外にもいろいろな手続きがあり、中には期限が決まっているものもあります。今回は、忘れずに手続きができるように、相続に必要な基本の手続きを解説します。

相続開始(死亡日)から1か月以内に行うこと

相続開始(死亡日)から1か月以内にすることは、主に役所などへの手続きです。具体的には以下の通りです。

@死亡届
死亡日から7日以内に市区町村に死亡届を提出します。

A社会保険の手続き
社会保険の手続きは、亡くなった方が会社員か自営業者かで異なります。
会社員の場合は死亡の翌日から5日以内に、健康保険や厚生年金の資格喪失届を年金事務所等に提出する必要がありますが、通常は働いていた会社の方で手続きを行います。
自営業者の場合は死亡してから14日以内に、国民健康保険や国民年金の資格喪失届(死亡届)を各市区町村に提出します。

B年金受給者が死亡した場合
亡くなってからすみやかに、年金受給者死亡届(マイナンバーのある人は省略可)と未支給【年金・保険給付】請求書を年金事務所に提出します。

C遺言書の有無の確認
全文が自筆で書かれた自筆証書等の場合は、すみやかに家庭裁判所の検認を受けます。

相続開始(死亡日)から3か月以内に行うこと

相続開始(死亡日)から3か月以内にすることは、主に相続人や財産の確認手続きです。具体的には以下の通りです。

@相続人の確認
戸籍謄本を遡って調べ、漏れていない相続人がいないかなどの確認をします。

A財産の確認
亡くなった方の財産や債務を確認します。

B相続の放棄や限定承認の手続き
相続の放棄や限定承認(引き継ぐ財産より負債が大きい場合に、財産の範囲内の負債を引き継ぐこと)の手続きを行います。家庭裁判所に申述します。

相続開始(死亡日)から4か月以内に行うこと

相続開始(死亡日)から4か月以内にすることは、所得税の準確定申告と納付です。死亡した方が個人事業主等の場合、その年の1月1日から死亡した日までの所得税の申告と納付を行います。

相続開始(死亡日)から10か月以内に行うこと
相続開始(死亡日)から10か月以内にすることは、主に遺産分割についての決定や相続税の申告、納付手続きです。

@財産の評価
不動産や株式など、財産がどれぐらいの価値になるか評価します。

A遺産分割協議書の作成
財産の価値が分かれば遺産をどう分けるかを協議し、遺産分割協議書を作成します。

B相続税の申告と納付
相続税の申告書を作成し、亡くなった方の住所地の税務署に相続税の申告と納付を行います。

C遺産の名義変更
遺産分割協議書ができれば、口座や不動産などの名義の変更手続きを進めることができます。できるだけすみやかに名義変更しましょう。

建設業や飲食業などの免許や許可の引き継ぎや変更、取り消しなど、亡くなった方の状況に応じてご紹介した以外の手続きがある場合もあるので、注意が必要です。
今回ご紹介したのは、相続に必要な基本的な手続きです。ぜひここに記載されている手続きを忘れないようにしてください。